2017富士山登山計画(回顧編)

    富士登山から丸一日、何故だか分からないが体に疲労みたいなものが殆ど無い。全く無いとは言えないが、先週の早月尾根の時には下山後二日間全く体を動かしたくない程疲労が溜まったのに、今回は翌日に鬼ヶ岳トレに出かけた。標高差や歩行距離をみても早月尾根を上回るほどハードな山行だと思っていた今回の御殿場ルートだが、なぜこの様な差が出たのだろうか?

    一番の要因は登山道の質の違いであろう。どちらも上り一辺に違いは無いが、早月尾根の場合は木の根っこによる段差、岩場の段差、更には鎖場など、国内で登山をする上で考えられるありとあらゆる要因が含まれている。一方御殿場ルートは山頂直下を除きほぼ全てが火山礫の砂利道である。砂利道が故に一歩一歩が程よいクッションになり、足腰の負担が軽減される。

    呼吸の面から言えば、早月尾根では急な段差や鎖場を全身の力を使って登る場合、どうしても無酸素運動になるのに対し、御殿場ルートはほぼ全行程有酸素運動で行ける。手を使って登る様な場所は皆無である。

    下山時では更に違いが顕著である。早月尾根は一歩一歩の段差が激しくその衝撃を足腰が吸収する。特に早月小屋からの下りは一見危険な場所が無い様ではあるが、その下りの長さにボディーブローの様に疲労が蓄積していく。自分は「試練と憧れ」の「試練」はこの早月尾根からの下り区間だと実感している。

    一方の御殿場ルートの下りは昨日書いた通り、大半を占める「大砂走り」を実に疲労感無く軽快に下りる事ができる。この「大砂走り」が上りに対しどれ程一瞬かという事をGPSログで再生してみたので実感していただきたい。尚ログは2000倍速で山頂滞在時のログは比較し易い様カットしてある。地図右下が登山口、左上が山頂である。


    一見難易度が低い様にみえる御殿場ルートではあるが、これは今回の登山時の条件にもよるものであり、これが日中の炎天下や風雨の時では全く違う登山になる事は言うまでもない。山頂までの高低差や距離は紛れもなく日本では類を見ないコースであり、高山病に対する危険性は常に存在する。4つのルートの中で道迷い・疲労で動けないといった救助要請が一番多いのも御殿場ルートである。

    [ 2017/08/15 10:29 ] 独り言 山について・・・ | TB(0) | CM(0)

    2017富士山登山計画(登頂編)

    8月13日(日)
    23:48御殿場口新五合目→23:56大石茶屋→0:39次郎坊→1:53新六合目→2:49七合目→3:52八合目→4:36御殿場口頂上→6:50御殿場口頂上発→7:21八合目→7:47七合目→8:21次郎坊→8:37大石茶屋→8:55御殿場口新五合目
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    19時30分頃に御殿場口新五合目駐車場に到着。当初の駐車場のイメージは、ルート別による登山者数からみて、閑散・静寂としていて、剱岳の馬場島駐車場の様なイメージだった。しかし予想とは全く反転、ほぼ満車状態で、これから出発しようとする人や、翌朝の出発に備え車中泊の準備をしている人たちで賑わっていた。さすがはシーズン真っ只中の富士山、いかに4ルートで一番登山者が少ないと言っても他の山に比べれば人の数は雲泥の差だ。

    真っ暗の中、駐車場からは既に山頂を目指して登っている人たちのライトが幾つも見え俄然テンションが上がってきた。この山は四六時中登山者がいる本当に特別な山だ。因みに日中晴れていれば駐車場からはこの様な姿の富士山が望める。
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    登山者のライトに誘発され計画変更!当初仮眠をとって明け方から登ろうと思っていたのだが、せっかく早く着いたので夜中に登って山頂で御来光を見る事にしよう。ネットで富士山の御来光時刻を調べると4時50分頃、CTは8時間20分、6掛けで登れたとしても5時間はかかる。12時前には出発しないと間に合いそうにない。帰りの運転もあるので多少の仮眠時間は欲しい所だ。仮に御来光時刻までに登頂出来なくても、コース途中でも御来光は見られるので、その点納得して仮眠をとる。

    周りが騒々しいので余り眠れなかったが、11時に起き準備を整えいよいよ1440mの登山口をスタート。3776mまで標高差2336mの試練だ。保全協力金を支払おうと思ったのだが深夜のせいか何処に行けばよいか分からず、結局払わず仕舞いになってしまった。
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    歩き出してすぐ無人の大石茶屋に到着、ここから七合目の山小屋までは全く人工物の無い登山道が延々と続く。深夜なので景色が見える筈も無く、只ライトの明かりだけを頼りに修行の様に上り続ける。登山道といえば富士山特有の火山礫の砂利道一辺で、石や木の根っこ等で足を取られる危険性もなく至って安全な登山道だ。次郎坊(1920m)までは傾斜も緩く、砂利も締まっていて非常に歩き易い。

    標高も2000mを超え、徐々に傾斜がきつくなるにつれ登山道も歩きにくくなる。砂利の締まりが無くなり、一歩踏み出す毎に半歩下がる様な歩きになり中々前に進まなくなる。足を真っ直ぐ出すよりスキー板で緩斜面を登る様に、足をハの字開いて前傾して登ると若干登りやすい。しかし普段使わない筋肉を酷使しそうで先が思いやられる。

    出発して3時間、ようやく七合目の山小屋に到着、ここでは「わらじ館」と「砂走館」の2件の山小屋が営業中。トイレもここで利用可能。ここまで来る途中何人かの登山者を追い越したが、中には登山道の際で座り込んでいる人や、横になって休んでいる人も多く見かけた。富士山を登る人は、どちらかと言えば普段から登山をしているというよりも、「富士山だから登る」と言った俄登山者が多いのが特徴だ。高山病の恐れも有り、ましてや他の3つに比べ過酷なこのコースは安易に選択すべきではないだろう。

    七合目からは岩場も出てきて傾斜もきつくなるが、逆に通常の登山道の様になり寧ろ歩きやすい。さすがに空気が薄いため呼吸を整える為何度も立ち止まる。それでも何とか日の出前には山頂に到着、登った時間は4時間50分、奇しくも先週の早月尾根とほぼ同じだった。

    山頂の人の数も日本一、御来光に合わせて登ってきた人たちでごった返し、何と係員が交通整理をしているではないか(笑)。
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    御来光は当初予定していなかった分、何か得をした様な感じだった。例え御来光目当てに登ったとしても、天候によっては運悪く見られない人もいるのに本当に素晴らしいものが見られてラッキーだった。残念ながら周囲の景色は雲海で見られなかったが、代わりに最高峰の剣ヶ峰への稜線からは雲海に「影富士」を見る事ができた。
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    山頂のハイライトが「御来光」とすれば、下りのハイライトはなんと言っても「大砂走り」である。御殿場ルートの下山専用に設けられたコースで、七合目から次郎坊までの区間、標高差約1120mを一気に駆け下りる事ができる砂利道だ。当初は足や膝に多少の衝撃がかかるであろうと思いきや、実際下ってみると全くといって良い程体に負担が掛からない。地中深い砂利の層が一歩一歩の衝撃をものの見事に吸収し、自然とブレーキをかけてくれる。ただ重力に従って足を前に出してさえいれば良い。
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    因みにこの区間の上りにかかった時間は2時間10分、対して下りはたったの34分だ。コース全体を通しても、上りが4時間48分に対し下りが2時間5分、最後大石小屋でのんびりかき氷を食べたので実質2時間を切って山頂から下りてきた事になる。これは他のルートでは考えられない御殿場ルートの大きな特徴であり、こんなに山頂から一気に下りて来られる場所は日本中どこを探してもここしか無いであろう。

    実際は大砂走りにかかった辺りからガスに見舞われ、終始視界が10m程しかなかった。晴れていれば下界を眺めながらもっと楽しめただろうが、やむを得ないだろう。逆にガスで砂埃が立たず、マスクや水泳用のゴーグルを持参したが全くの無用に終わった。
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    駐車場で帰りの支度をしている頃から雨が降り始め、SNS等によると山頂も雨に見舞われ酷い天気だったらしい。予定を変更して早めに下山できて本当に正解だった。
    [ 2017/08/14 15:46 ] 登山 その他の山域 | TB(0) | CM(0)

    4年ぶりの早月尾根

    8月6日(日)
    2:06馬場島登山口→4:41早月小屋→7:02剱岳山頂→9:29早月小屋→11:57馬場島登山口
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    週末は土曜日に予定が入っていたのと、台風接近中という事で山に行く予定はなかった。ところが台風の動きが非常に遅く、北陸地方の日曜日の予報が晴れということだ。この時期晴れの休日をみすみす何もせずに過ごすのは勿体ない。台風の影響をなるべく受けない北の方で日帰りできる山として頭に浮かんだのが早月尾根からの劔岳だ。

    前回登ったのが2013年の8月、もう体力的に登る事はないだろうと思っていた早月尾根だが実に丸4年ぶりのチャレンジだ。

    それと今回もう一つ早月尾根を登る意味合いがある。近々登る予定の富士山御殿場ルートに向けての体力作りである。

    早月尾根 標高差2,220m 往復距離14.9km
    富士山御殿場ルート 標高差2,300m 往復距離17.5km

    標高差は早月尾根が100m足りないが、これが累積標高差になると早月尾根が2,400mと御殿場ルートを逆転する。(御殿場ルートの累積標高差は不明、恐らく登り一辺なので標高差とイコールと思われる)

    こうしたデータやコース中岩場がある事を考えれば、難易度は早月尾根の方が高いのかもしれない。いずれにしても今回早月尾根を登る事は富士山を登る上での良い試金石となる。

    2時過ぎに馬場島をスタート、いきなりの急登もよく心得たもので息を乱さない様ゆっくりと登り始める。天気は悪くはないが、湿気が多めで霧も出ているので足元が滑りやすい。立ち止まると直ぐに虫が集まってくるので苛々したが、後でライトを消して立ち止まればいい事を学習した。
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    途中何人か単独男性を追い抜く。そう、ここは早月尾根、夜中に出発し日帰チャレンジする変態登山のメッカなのだ。

    汗と露でびしょ濡れになり早月小屋に到着、意外にも2時間35分と過去最高のペースだ。服を着替え行動食を摂っている間に明るくなってきたのでライトを片付ける。ここから見る北方稜線は何度見ても圧倒的な存在だ。劔の懐に入ってきたんだなと実感する。
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    天気は相変わらず悪くはないが、スカッと晴れる様な感じではない。周囲の山を見渡してもガスがかかっていたり晴れていたりと終始この様な天候だった。しかし贅沢は言ってられない。ここから先は天気によって天と地の差がでるコースである。岩が濡れていないだけありがたいと思わなければならない。
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    久しぶりの「カニの挟み」もボルトが一回り大きい新しいものに替えられていた。
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    山頂到着は7時2分、前回を4分上回り自己記録を更新した。記録更新が目標ではなかったが、必然的に過去とほぼ同じペースで登れた事でかなりの自信になった。
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    4年ぶりの劔の山頂、何回来てもよくまああんな所(馬場島)から登って来れたなあ、と感慨深くなる。山頂は大勢の登山者、特に女性の登山者が今までに比べ多い様な気がする。ヘルメットの着用率も高い。行動食を摂りながら早月尾根からほぼ同時刻に登ってきた石川在住のお兄さんと歓談。今年の白山の異常なまでの人の多さに共感、来週は室堂から五色ヶ原、薬師岳を縦走し折立に下りる計画だそうだ。自分も一度歩いてみたいコースなので羨ましい限りだ。
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    周囲の山から早くも積乱雲が上がっている。ひょっとして早めに天気が崩れるかもしれない。40分程滞在して下山開始、山頂直下の岩場ゾーンではこれから登る人とのすれ違いに気を遣う。北方稜線に日が当たると、山肌のコントラストが一気に栄え威圧感が増す。
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    早月小屋まで下りれば一安心。後は馬場島までの延々と続く下りを重力に従って下りるだけでいいだけの話だ。
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    テーブルで休憩していると、独りの男性が登ってきた。隣のテーブルに座るといきなり「今日はここでUターンします」と話しかけてきた。石川の方で、どうやら途中から体長が悪くなり、汗が止まらなくなり2リットルの水を飲み干したとの事だ。普段なら3時間で着く所を今日は4時間もかかってしまったと嘆いていた。次回リベンジするとの事。4時間なら十分コースタイムより早い時間なのだが・・・。

    自分も全く同じ経験があるので、翌週リベンジできた事を話し、「次回はしっかりリベンジして下さい」と激励して別れた。

    小屋を出てかなり下った頃、山頂の方からいきなり雷の音が響いてきた。まだお昼前なのだが、やはりあの積乱雲は前兆だった。何事もなかったら良いのだが。松尾平辺りから雨に見舞われたが、そのまま下山し馬場島荘のお風呂で汗を流した。
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    台風前の貴重な休日に、久しぶりの剱岳を満喫する事ができ、自分の体力も確認でき大満足の一日だった。


    [ 2017/08/07 10:42 ] 登山 北アルプス | TB(0) | CM(0)

    別山のチャレンジャー達

    7月29日(土)
    5:23市ノ瀬→5:40チブリ尾根登山口→7:27チブリ尾根避難小屋→8:22御舎利山→8:34別山→10:45南竜山荘→11:21エコーライン分岐→11:50五葉坂分岐→11:58黒ボコ岩→12:26殿ヶ池避難小屋→13:00別当坂分岐→13:30別当出合

    5時少し前に市ノ瀬に着くと駐車場は既に満車で、永井旅館手前の空き地に停めさせられた。5時で満車なんてありえない!

    チブリ尾根を登るのは2010年以来実に7年振り。天気が悪いのは承知の上だったが、避難小屋辺りからガスが晴れ白山が全容を現してくれた。やはり景色が見えるのと見えないのとでは大違いだ。
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    途中計15人の登山者を追い越し別山に到着。若い単独女性や二人組女性などもこの長丁場の登りにチャレンジしていた。以前では余り見られなかった光景だ。

    別山の山頂は2組3名のみ、ガスが多いもののこれから歩く縦走路や室堂の様子がみえる。
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    服を着替え行動食を摂っていると単独の男性が登ってきた。話をすると何と彼は夜中の12時に市ノ瀬を出発し、車道を歩いて別当出合に行き、砂防新道から山頂を経てここまで縦走してきた、との事。この後チブリ尾根を下り12時までにゴールしたいと言っていた。市ノ瀬起点12時間切りチャレンジ周回だ。

    市ノ瀬から別当出合まで深夜歩くという発想がいかにも変態だ。

    更にしばらくすると三ノ峰方向から単独男性が登頂してきた。20代位の若者だが、この彼がまた変態だった。「上小池からですか?」と尋ねたら何と石徹白を3時に出て来たと言うではないか!彼は室堂を指さし「あの赤い建物はなんですか?」と訪ねる。どうや白山は初めての様で「南竜か室堂か迷ってるんですけど、あそこまで(室堂)行けますか?」と言う。

    自分はこの時点で彼はてっきり南竜か室堂で宿泊するものだと思い込んでいたので、「今から(9時前)だったら十分室堂まで行けますよ」と言ってしまった。しかしその後更に地図を広げて話をしているうちに、どうやら彼は宿泊ではなく、ピストンのチャレンジ中という事がわかった。慌てて「それだったら南竜まで言って改めて考え直した方がいい」と言ったが彼はすっかりその気モードに入ってしまってていた

    どうやら別山に単独で来る男性は自分も含め変態が多い様だ。

    その後、彼を追う様に縦走路を歩いていると再び単独男性とすれ違う。挨拶で顔を合わすと見た事のある顔。なんと日帰り登山&マラソンの方ではないか?声をかけ損ねてしまったが、彼こそまさに変態の鏡の様な方だ。

    白山への縦走路はやはり何度歩いても飽きる事はない。花あり池あり崖ありおまけに歩く人も少ないときて、まさに楽園の様なコースだ。以前も書いたがこのコースを歩く人とは自然と会話が生まれる。油坂の頭で会った単独女性は別山をピストンして別当出合へ戻る予定だと言っていたが、自分がチブリ尾根から来た事を告げると、チブリ尾根をチャレンジしてみようかと思案していた。チブリ尾根を下る事をお勧めしておいた。
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    その後、南竜で石徹白の変態君に追いつき、ここで引き返した方が良いのでは?と話かけたが、やはり室堂まで行く決心は固かった。エコーラインかトンビ岩かどちらが良いか再び尋ねられ、どうせピストンするのなら行き帰り違う道を通ればどうか、とアドバイスにならない様な事を言ってしまった(汗。

    自分は南竜で休息をとるので、山荘前でエールを送って別れた。時刻から見て室堂へは12時頃に着くだろう。そこから再び復路を歩き、果たして何時に石徹白の登山口に到着できるだろう?日が暮れるまでには戻れそうだが、疲労の具合からして何とも心配が残った。

    注釈:ここで言う変態とは、普通の人が思いつかない様な発想で、または真似の出来ない様なコース・時間設定で果敢に登山を行う勇敢なチャレンジャーの事を言い、最上級の讃辞に値する言葉である

    [ 2017/07/30 10:15 ] 登山 白山 | TB(0) | CM(0)

    鬼ヶ岳登山道の異変

    先週末、鬼ヶ岳に登った際、途中の休憩所にこんな警告書が表示されていた。

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    鬼ヶ岳の登山道は、一昨年の夏頃から、愛好者の方々による整備が着々と進められていた。休憩所にはベンチやテーブル更には日除けの上屋やパラソルなどが設置され、非常に頭が下がる思いだった。

    この警告書に書かれている事が事実なら、非常に残念だ。この山を登る人の中に本当にその様な事をする人がいるのだろうか?俄には信じたくない事だ。

    [ 2017/07/11 11:39 ] 独り言 | TB(0) | CM(0)

    遅ればせながら白山詣

    6月18日(日)
    5:19別当出合→6:00別当坂分岐→6:50殿ヶ池避難小屋→7:25黒ボコ岩→7:45室堂→8:15山頂→9:45黒ボコ岩→10:12甚之助避難小屋→10:45中飯場→11:10別当出合
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    今年初の白山詣。今年は7月頭から週末のマイカー規制が実施されるので、週末別当出合まで行けるのは今月末までだ。何とも不便になったものだ。昨日も5時過ぎに駐車場に着いた時は既に多くのマイカーがあった。
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    人の少ない観光新道を登る。このコースは別当坂分岐まで登れば気持ちの良い尾根歩きになるのだが、そこへ至るまでの急坂が厄介だ。40分かけて分岐に到着したが、今日はどうやら天気が優れない様だ。

    避難小屋手前から残雪が出始め、五葉坂まではほぼ雪の上を歩くが、慣れている人はアイゼン無しでも大丈夫だ。
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    山頂は寒く展望は望めない。人数は5,6人といった所か。暫くすると徐々に人が増え始めてきたので、水屋尻雪渓を黒ボコ岩まで一気下る。
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    砂防新道はこの時期相変わらずトラバース部分の残雪が嫌らしい。下りはそれほどでもないが、上ってくる人は結構難儀していた。この時期上りは観光新道の方が良さそうだ。
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    下山後は久しぶりに永井旅館の温泉で汗を流した。

    [ 2017/06/19 10:16 ] 登山 白山 | TB(0) | CM(0)

    2017富士登山計画(ルート編②)

    前述の4つの登山口へは全て車で行けるのだが、富士山特有の問題がある。夏のマイカー規制問題である。以前は夏の登山期間中でも週末に限られたりしていたマイカー規制が、ここ数年来ひと夏を通して平日・週末を問わず規制がかかる様になったみたいだ。これも世界文化遺産に登録された事で、環境的に見てもやむを得ない措置であろう。

    先日の石鎚山の様に、登山開始時間に合わせ登山口まで車で行って、下山したら即帰路に就くという自分の登山スタイルではマイカー規制は大きなネックである。因みに白山も今年は例年以上のマイカー規制が実施される様だ。

    そんな中、唯一マイカー規制が実施されない登山口があった。御殿場登山口である。
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    御殿場登山口へは週末でさえも規制が無く、これは例年通りの措置の様である。理由は前述のコース別年間登山者数を見れば一目瞭然である。更に日別登山者データによると、昨年御殿場ルートで一番登山者が多かった日は、7月17日(日)の557人が最高である。駐車台数500台に対し、ピーク時でも規制の必要が無い事がうかがえる。

    もうこの時点で御殿場ルートから登る以外に選択肢は無い。厳密に言えば吉田ルートを1合目から登るといった、マイカー規制の影響を受けない手段もあるらしいのだが、この場合6合目以降は5合目から出発した多くの登山者と合流する為、間違いなく渋滞に遭遇するのを覚悟しなければならないらしい。

    夏の2ヶ月間で20万人以上の登山者が訪れる富士山で、唯一マイカー規制が実施されない御殿場ルートとは逆に一体どんなルートなのだろうか?

    [ 2017/06/16 11:20 ] 独り言 山について・・・ | TB(0) | CM(0)

    2017富士登山計画(ルート編①)

    自分が富士登山にあまり興味が沸かなかった理由の一つに、北アとかの他の山域とは違い「観光の山」というイメージがあるのが大きい。「一生に一度は登ってみたい」との理由で、多くの「にわか登山者」が数珠繋ぎになって登っている姿しか想像できず、2013年に世界文化遺産に登録され、そのイメージが更に膨らんだ事も輪をかけている。

    しかし登ると決めたらそんな事は言っていられない。早速「山と高原地図」を購入し登山ルートを調べてみた。さすがに日本一の山、登山ルートの数も半端無い。
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    ネット等も含め調べた結果、数あるルートのうち山頂へは「吉田ルート」「富士宮ルート」「須走ルート」「御殿場ルート」と主に4つの登山ルートがある事がわかった。下記の写真を見ると非常にわかりやすい。
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    また、その他にも登山道がいくつも張り巡らされ、「プリンスルート」などといった、上記のルートを一部繋ぎ合わせた裏技的なルートもある様だ。因みに「プリンスルート」とは皇太子殿下が2008年に登られた時のルートで、上記4つの登山口の中で標高の一番高い富士宮登山口から御殿場ルートに合流して山頂を目指すルートの事を言う。

    因みに昨年(平成28年7月1日~9月10日)のルート別の登山者数は以下の様になっている。(環境省発表による)
    全登山者数  248,461(100%)
    吉田ルート   151,969(61.16%)
    富士宮ルート  59,799(24.07%)
    須走ルート    20,996(8.45%)
    御殿場ルート  15,697(6.32%)

    これを見る限り、6割以上の登山者が「吉田ルート」を利用し、「富士宮ルート」を合わせた2つのルートで実に全体の85%を占めている事がわかる。これは上の図を見れば一目瞭然で、どちらの登山口も標高が2,300mを超え、山頂に最も近い位置からのスタートになっている為であろう。自分がイメージしている、登山者が数珠繋ぎなって登っている様子は、どうやらこの2つのルート上での姿であろう。

    なるほど登山者はこの2つのルートで大半を占め、残りの2つのルートは割とというか殆ど混雑する事無く登る事ができそうだ。この時点で登るのは「須走ルート」「御殿場ルート」に絞られた。

    [ 2017/06/10 10:37 ] 独り言 山について・・・ | TB(0) | CM(0)

    2017富士登山計画(動機編)

    言わずと知れた日本一の山ではあるが、山登りを始めてから登りたいと思った事は一度も無かった。この山はあくまで他の場所から眺める為の山であって、自ら登るにあたってはその魅力は激減する、そんなイメージが強烈な山だ。

    今もそんな思いは変わらないが、先日放送されたある番組を見て一度は登っておくべきだと思う様になった。「田部井淳子 最後の山へ」昨年亡くなられた登山家の田部井淳子さんが、東北の高校生達と一緒に富士山に登る番組である。

    既に癌に冒されていた田部井さんが、一人でも多くの東北の高校生を富士山に連れて行きたいと、自ら足を動かし高校生達を励ましながら登っていく。しかし病で体力を奪われた彼女に頂上まで登る力は残っておらず、無念の思いで登頂を断念し下山を決意。途中山頂から下りてきた高校生達と再開し彼らの登頂を心から喜び合う。しかしそのわずか3ヶ月後、田部井さんは闘病生活の末息を引き取った。

    番組からは田部井さんが自らの命を削ってでも、東北の高校生達に日本一の高さから見る景色をどうしても見せてあげたい、という思いがひしひしと伝わってきて、自分の富士山に対する思いが浅はかである事を思い知らされた。

    田部井さんが見せてあげたいと思っていた富士山からの眺め、それがどんなものなのか是非自分で見てみたくて、今夏に富士山に登る計画を立てていく事にした。

    [ 2017/06/09 11:21 ] 独り言 山について・・・ | TB(0) | CM(0)

    西日本の最高峰石鎚山

    以前から、一度は登ってみたいと思っていた四国の石鎚山に強行スケジュールで登ってきた。

    5月18日(木)
    5:25西乃川登山口→6:57成就社→7:26八丁のコル→7:53試しの鎖→8:29夜明峠→8:39一ノ鎖→8:52二ノ鎖→9:05三ノ鎖→9:14弥山→9:34天狗岳→10:05弥山→10:42夜明峠→11:26天柱石→11:45十字分岐→12:44刀掛→13:00岩原→13:45西乃川登山口

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    GPS電池切れにより一部ログ消失

    前日の夕方自宅を出発、高速を走り入野PAで時間調整の仮眠をとる。3時半に起き、いよ西条ICで降り牛丼屋で朝食をとる。コンビニで食料等を調達し、登山口の西乃川には5時過ぎに到着。仮眠も含めるとほぼ12時間の移動であった。

    通常石鎚山に登るには麓からロープウェイを利用し、そこから整備された参道を利用するのが定石だ。登山口から成就社近くまで、標高差845mを約8分で移動できる。しかし始発時間が平日で8時40分(土日でも7時40分)と登山をするには非常に遅いという事と、歴史のある登山道を麓から自分の足で登るのが石鎚山に対する礼儀だと思い文明の利器は利用しない。
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    登山口真向かいの有料駐車場に車を止めたが、料金の支払い方が分からない。支度をしていたら一人の女性が現れた。すぐ近くの家の方で、どうやら管理人さんらしい。1日500円という事で、日帰りの旨を伝え支払いをすませた。更に支度をしていると、1組のペアが先に登山口に入っていった。
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    道路横の石段より登山道(この山は山自体が御神体なので、参道というのが本当のようだ)にエントリーすると、いきなり何軒もの廃屋跡の間を通る。恐らくロープウェイができるまで(1966年8月設立)は参拝者で溢れ、集落も賑わっていた様子が窺える。更に進むと手積みの石垣が幾つも現れた。石の一つ一つにこの山が信仰の山であると言う事を痛感させられる。これを参道と言わず何と言おうか?これを見れただけでもロープウェイを利用しなくて良かったと思った。
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    石垣群を過ぎるといよいよ本格的な登りになり、杉の間伐林の坂道が延々と続く。非常に手入れされた間伐林である。途中、先行するペアを追い越したが、登りで出会った登山者は唯一このペアだけだった。
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    ようやく標高差約900mを登り切ると、ロープウエイ駅からの参道と合流し、道幅が一気に広くなり歩きやすくなる。しばらく進むと成就社に到着する。成就社は石鎚神社の中宮(山頂社が奥宮)とされ拝殿や旅館、休憩所等が立ち並ぶ、石鎚山参拝の重要拠点である。本来なら登山者、参拝者で賑わう筈であるが、ロープウエイの始発前という事で、誰一人いなちょっと異様な空間だった。ここの鳥居越しに初めて本峰を望む事ができた。
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    ここから先は「表参道成就コース」と言われ文字通り山頂へのメインストリートである。ここでも誰一人出会うこと無く最初の鎖場「試しの鎖」に到着。石鎚山にはこの他「一ノ鎖」「二ノ鎖」「三ノ鎖」と計4ヵ所のほぼ垂直な鎖場がある。「鎖禅定」とよばれ、古くから白衣の信徒がこの鎖場を登る姿は、まさにこの山が修験の山である事を伝えている。
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    それぞれの鎖場には迂回路が設けられ、誰でも危険を冒さなくても山頂まで行ける様になっているが、迷わず鎖場を登る。この鎖場こそが正規の参道であり、全て登ってこそ麓から登ってきた意義があるというものだ。鎖自体今まで見た事の無い様な大きさで非常にしっかりしているので、北アの鎖場に慣れている人にとっては問題なく登れると思う。ただ高さがあり、一番短い「一ノ鎖」で33m、一番長い「三ノ鎖」で68mもある。体力に自信が無い人は途中で身動きが取れない事態に陥りかねず、(試しの鎖では無く)「一ノ鎖」で様子をみるのが賢明である。
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    「試しの鎖」は名前だけみれば一番簡単そうだが、惑わされてはいけない。この場所はジャンダルムや西穂独標の様に独立した岩山になっていて、登るだけでなく必ず下らなければならない。更にこの下りが厄介で、下が全く見えない様な鎖場を下りていかなければならない。迂回路も無いので、登り切ったはいいが恐怖で下れない人はもう為す術が無い。最も登り口で注意書きの看板はあるので、登ってしまった人は自己責任です(笑)

    試しの鎖を過ぎるとようやく本峰の全容が望める場所に出る。急峻な岩場に建物が建っているのが良く分かる。
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    「二ノ鎖」の手前で、他の登山ルートと合流し、久しぶりの登山者に出会う。「土小屋コース」といって、山頂への最短コースらしい。連続する「二の鎖」「三ノ鎖」を登り切るといきなり山頂の奥宮の鳥居の前に出た。これは鎖場が正式な参道である事の歴とした証拠である。因みに迂回路を経由すれば、山頂奥宮の裏側に到達する。
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    山頂奥宮は「弥山」と呼ばれ、石鎚山の最高峰ではない。最高峰は弥山からナイフリッジを渡った先にある「天狗岳」である。弥山から見る天狗岳は圧巻である。この姿を見たくて、そしてこのナイフリッジを歩いて天狗岳に立つ為に、12時間掛けて福井からやってきたようなものである。弥山には登山者2名のみ、うち天狗岳を眺めている一人の女性は「私はとても怖くてあんな所よう行かんわ」と仲間のいる天狗岳を見つめていた。
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    槍の穂先とかもそうだが、写真では「こんな所どうやって行くの?」といった場所が実際行ってみるとそうでもない事が多々ある。以前から恐らく天狗岳もそんな所ではないか?と思いながらようやく歩く機会がやってきた。歩いてみると思った通り何ともない場所で、難なく天狗岳にたどり着いた。先行者が4名いたがすぐに一人になり、西日本の最高峰を暫く満喫することができた。
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    天狗岳からは下りに歩く予定の御塔谷の全容が良く見える。振り返ると弥山にもようやく登山者が増えてきたのが見える。着替えたり行動食を摂って20分程過ぎると、ガスが一気に沸きだしあっという間に弥山が見えなくなった。あと少し登頂が遅れていたら先ほどの天狗岳の姿や四国山地も一望できなかったと思うと間一髪であった。これも麓から参道を忠実に歩いて来た事へのご褒美であろう。
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    参拝は終わったので下りは折角なので鎖場を使わず迂回路を通ってみた。所々鉄の桟橋が架けられていて上り下り専用のレーンに分けられていた。それにしても凄い場所に架けられている。ロープウエイやこれらの迂回路のおかげで石鎚山参拝も随分と身近になった事であろう。
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    夜明峠までは来た道を戻り、ここからは「御塔谷コース」という別のルートを下る。このコースは一転して歩く人の数は少ないが、「石鎚山三十六王子道」という道の一部で道中三十六の王子社が祀られており、古くはそれらを巡拝する人たちの道としてこれまた歴史深い道である。道は決して明瞭では無く、王子社を探し回った跡と思われる踏み跡があちこちに見られ、常に登山道を外れていないか注意が必要である。
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    暫く下ると天柱石という大きな石塔が現れた。三十六王子のうちの一つで旗には27番目の王子社と記されている。
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    更に下って行くと朽ちかけた木橋や傾いた鉄橋をいくつも通過する。十字分岐辺りで二組の登山者とすれ違ったのみで登山口にたどり着いた。平日とはいえ如何にこのコースを利用する人が少ないかが分かる。反面今でも参拝者が後を絶たない歴史の道でもあり信仰の山を十二分に体験できるコースでもあった。
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    登山口近くで一人休憩している農作業のご婦人と話をした。長い間ここで暮らしていてこの地が大好きだという方で、いきなり「福井から来られた方ですか」と尋ねられ驚いた。よくよく話してみると駐車場の管理人さんの家族の方で、朝話をしたのは娘さんらしい。今日駐車したもう一台の車も福井から来た人だと言っていた。駐車のお礼を言うと「また来て下さいね。」と言われ登山口に戻った。
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    直ぐさま帰りの支度をし、西条市内の銭湯で汗を流し、途中金刀比羅さんに参拝し帰宅したのが翌る日の1時半。登山以外は殆ど移動の時間だったが、それでも以前より登りたいと思っていた山に登る事ができ、尚且つ思った通り歴史のある山で、運転の疲れを差し引いても余りある今回の強行登山だった。

    [ 2017/05/22 18:03 ] 登山 その他の山域 | TB(0) | CM(0)